どのようなネットワークシステムでも通信障害は日常茶飯事に発生しています。
ただ余程の事が無い限り、通信障害と認識される事は少ないと思います。何故でしょうか?
些細な通信障害が発生しても、自動的にリカバリーする機能が備わっているためです。
アークネットも例外では有りません。自動的にリカバリーするためにバースト・リコンフィグレーションを発生させてシステム自体がシステム回復モードになります。
アークネットのバースト・リコンフィグレーションは、トークン循環システムに矛盾が生じた場合、物理層のトークン循環システムを再起動させて各々のノードを初期化しているに過ぎません。システム回復するため自らが最終手段を行使しているに過ぎないのです。その間のパケットデータは失われて余程しっかりしたシステムでもない限り、失ったデータは回復出来ません。何故でしょうか?
大規模システムでもない限り、パケットデータにシーケンス番号が無ければ、失ったことを検知できません。シーケンス番号が有れば、パケットデータの欠損が分かり、再送処理ルーチンで回復可能ですが、ここでも問題が有ります。
アークネット通信を使ったシステムは、時系列データを使用した制御機器が主です。時系列が狂うと制御システムのシーケンサーに矛盾が生じる結果となります。例えばたくさんのリレーで機械装置を制御している場合、その途中の一個のリレーの制御が出来なかった場合、その機械装置は良くて非常停止しますが、最悪装置が壊れて異常停止する事が有ります。
結論を申し上げると、アークネットシステムでは、バースト・リコンフィグレーションの発生は極力避けるべき不具合です。ただのシステム回復とは違います。
システムオペレーターから、保守管理者にシステムが不安定だと報告が有ったならば、アナライザー等を使用して物理層に問題が無い事を報告したうえで制御機器の不具合と切り分ければスムーズなシステム回復となり、事が大きくなる前に抑える事が可能です。
ここで弊社アークネット アナライザー [ArcScan] を使った物理層不具合の発生と結果について、そして解析方法について動画で説明します。